こういうのこそが

まさしく真の同人漫画なのでは。

天顕祭 (New COMICS)

天顕祭 (New COMICS)

白井弓子「天顕祭」。
本屋に平積みしてあった分厚い漫画でしたが、十五ページだけの試し読み冊子をめくって衝動買いしました。
いや、まあ、これは商業誌連載では無理だわ。
話や仕掛けがけっこう難解で、面白くなってくるのも途中からでしたし。
例のごとく、ストーリーはこちら。

日本全土が新型爆弾による空襲を受け、地中に毒「フカシ」が蓄積したことから「汚い戦争」とよばれた災厄も、今は昔の話。
その被爆地にあって生き続け、フカシを吸って土地を元に戻す浄化原種とよばれるのおかげで、文明は復興してきていた。
そんな折、とある職の組に一人の少女が乱入してくる。
飛び入りではあったが腕も根性もあり、高所に上っても物怖じひとつしないことから、主力のひとりにもなっていた。
だが地下の歴史地区修復の折、彼女は高所が平気なのではなく低所恐怖症と判明。その理由を聞いた組の若頭は、彼女が出奔した経緯からその原因となる儀式、はては戦争で散逸した資料をひろいあつめて復活した神道にあって、戦後に流行した天顕信仰の真の姿にまで深入りすることになる。

固有名詞があまり出てこないのは、一緒に買った少年漫画「カグツチ」がその原作(石黒耀「死都日本」)と比べてどうしようもなく色あせていたのに絶望して、思わず両方ともブックオフに売ったからです(ちなみに二冊で千五百円ほどだったと思いますが、二百円で買い叩かれました)。つまりキャラ名とかあまり覚えていないと。
というわけで、二冊目のほうは原作を宣伝。

死都日本 (講談社ノベルス)

死都日本 (講談社ノベルス)