しかしながら

次のような記事も書いてくれるのが朝鮮日報。上では少し非難しすぎました。
韓国の主要三紙の中(朝鮮日報中央日報東亜日報)では一番の親日親米派と言われるだけはあります。


【コラム】日本から見ると「北朝鮮=中国の植民地」!?(上)
【コラム】日本から見ると「北朝鮮=中国の植民地」!?(下)

 日本国内の反応のうち、日本政府の対北支援不参加などに対する専門家らの分析や評価は人それぞれだ。しかし、「北朝鮮の核問題解決とその後」について、中国の役割がクローズアップされている点は明確な特徴として挙げることができる。

 少し前、韓半島朝鮮半島)問題の専門家らで構成された非公式の研究会が開かれたが、その時の討論の雰囲気もそうだった。主題発表を行ったある出席者は「北京合意は、表面上は米朝が主役だったが、真の主役は将来の北東アジアの覇権をめぐって争う米国と中国だった。北朝鮮は中国の完全な属国だと米国が認めるまで問題は解決しない」と断言した。

こんな話どこから持ってきたと疑問には思うし、私の友人知人の中で政治に興味がある人間の中ではこれに似た意見が既に市民権を得ていたので、最初は「何を今更」と思ったのだが、そこは朝鮮日報オチが良い。それは後回しにするとして、ほぼ後半部を前文紹介する事になるのだが、ここで参考までに、上の「ある出席者」とは別の研究会出席者の発言を記事から引用してみたい。

 「米国は(北朝鮮を属国化しようとする)中国の意向を受け入れたのではないか。日本は米国の決定に従うだろうが、韓国がどのような選択をするかにより、玄界灘が日本の安全保障の最前線になることもあり得る」

 「時間稼ぎをしているのは北朝鮮だが、中国としても時間が非常に重要になった。中国の立場からすれば、しばらくの間は北朝鮮の暴発を抑えたいところだ。中国としては最低5年は必要になるが、北朝鮮がそれまで持ちこたえられるだろうか。中国に膨大な数の難民が押し寄せれば、東北3省の振興は水の泡になる」

 「中国は統一後に米軍が撤退するとしても、統一韓国を望んでいない。実際にベトナム統一からわずか3年後の1979年には中国とベトナムとの間に大規模な領土紛争が発生している。中国は、韓半島ナショナリズムが南側(日本)に向かって噴き出すのは歓迎するが、北側(中国)に向かう可能性を懸念している」

さて、さっき「そこは朝鮮日報」と言った意味を説明しましょう。
この朝鮮日報親日親米派であるばかりでなく、日本語版の社説やコラムを見た限りでは主要三紙の中で一番の知日・知米派でもあります。正確に言えば、それらの国や中国の姿勢から、韓国が今どのような状況なのかを推論している記事が多いと言うべきでしょうか。
日本についてどれだけ詳しいかは、鮮于鉦東京特派員の手になる「東京移住のススメ」や「安倍首相と『日本の386勢力』」、「韓日生活物価徹底比較(1)」などをお読み頂くとして、これらの記事は基本的に、韓国政府の批判のために使われています。一見韓国とは関係ない記事をずっと続け、終わりの一段落になって話が変わることもしばしば。時には最後の一文で一瞬の内に体制批判に摩り替えます。
そこで、今回の記事の最後の段落。

 最近、日本ではこうした話をしばしば耳にする。こうした話が飛び出すのは、北京合意以降、孤立感を深めている日本国内の雰囲気を反映したものと見ることもできる。安倍首相の日本軍慰安婦発言が韓国人の怒りを買っているが、実際に日本の識者らが韓半島に対し、どのような考えを持って眺めているのかについて、韓国では余りにも関心がないようだ。

最後の一文に、不本意ながら感服してしまった。
孤立感云々はいいとして、相手方がいかなる目で自分を見ているのかは、日本側も考えておかねばならないのではないでしょうか。こびへつらって相手の顔色を伺うわけじゃなし、そのぐらいの余裕を持っておかないとやっていけない気もします。
自分の論だけを押し通すのでもなければ、相手の論に従うのでもなく、両者を見て決める。何事も程度問題と言う事でしょうか。違うかも。