御煤払体験記

読んで字のごとく。
私はこれでも仏教徒。せっかく京都の近くに下宿しているし、それ系のサークルにも入っているので、キャプテンに提案して本派本山の御煤払いに参加することになりました。もちろん人生で初です。
もともと我がサークル、あまり外部で活動しておらず上から睨まれていたので、その矛先をかわすためでもあり。
まあ、そんな甘い考えが通用する訳なかったんですが。


日が昇ってからは通常通りに活動したいからか、御堂の御煤払いは午前6時50分から8時までという短期集中。そのせいで私は5時半起きです。
これに関しては先輩方も同様で、キャプテンは体調を崩し前日リタイアという厳しい状況でしたが、ともあれ信徒協会の方々にあいさつし(協会の一員として参加するため)、全国から集結された奉仕団のみなさんと共に御堂へ。われら大学生が最年少でした。
を脱いでビニール袋に入れ、靴置きに行ったはいいのですが、そこで職員さんから手渡される竹の棒。訳がわかりません。
こればかりは持参したマスク軍手タオルの三点セットを装着して、御堂内に正座。この時はまだお坊さんも、奉仕団を堂内の空きスペースに誘導しつつ冗談など飛ばしており、けっこう軽い空気でした。
そして門主登場。猫じゃらしのお化けのような道具で身堂内の仏具についたほこりを払い、また退場。


ここからが本番だったのです。

合図と共に、御堂内は音と塵が舞う戦場と化しました。
ズババババババババババババ
と、無理に文字にすればそんな音と共に、我々と同じく竹棒を持った職員さんたちが恐ろしい勢いでを叩き出し、そのまま横一列になって進み始めました。
すかさず奉仕団の皆さんが続き、協会員さんたちの横列がさらに続いた結果、我々も追随せざるを得なくなっておりまして。
一週終わって御堂の外に退避し、堂内を見ればそこは一面の灰色

これを、8時まで何週か繰り返しました。


さすがにそれ以上の労働はなく、さらに付属の会館で朝餉までいただいたのですが、いまだ握力は回復していません。
いや、竹棒を60分間握り続けるのって、疲れますぜ。