帝国の逆襲

今日から中国共産党大会が開幕しました。
あの国はいまだに政府と党のどっちが上か分からない体制なので、自民党大会以上に重要だとは思うのですが、実は甘く見ておりました。
なぜかって、
中国共産党最高指導部、「ポスト胡」世代を起用・李克強氏ら有力
中国共産党大会が開幕、胡総書記「科学的発展観」を強調
我が家では日経新聞を取っているので、こういう記事を読んでいたのです。
そりゃあもちろん、党内部で上海閥共青団派*1が醜い争いを繰り広げていることぐらいは知っていました。でも、軍営新聞が胡さんを褒めたり、上海市の党委書記が汚職で追放されたりしていましたから、反日デモ事件で譲歩した共青団派がまた勝ったのかと思っていたんですよ。

それが蓋を開けてみれば。
江沢民氏が2番目に登場、中国共産党大会日本経済新聞
「絶対権力」掌握に失敗した胡錦濤国家主席(上)(下)朝鮮日報
そりゃないぜセニョール
人民日報がこんな記事を書くわけないので、正確なところは一週間後の中央委員会政治局常務委員の名簿発表を見なければなんともいえませんが、また江沢民流の急速な経済発展と加速度的な軍備拡張が復活するかもしれないとなると、あまりいい気分ではありませんね。
私ごときが言える話ではないけれど。
さて、人民日報には日本語版もありますし、記事をひとつは載せておきましょう。
第17回党大会主席団が初会議
面白い一節もありましたし。

会議はまず曽慶紅・大会秘書長の主宰の下、挙手採決方式で、胡錦濤氏など36人からなる主席団常務委員会メンバーの名簿を承認。続いて胡錦濤氏の主宰の下、各議事の進行に移り、挙手採決方式で劉雲山・中央宣伝部長、周永康・公安部長、賀国強・党組織部長、王剛・中央政治局候補委員を大会副秘書長に選出。代表資格の審査に関する第17回党大会代表資格審査委員会の報告を承認した。

曽慶紅*2が大会書記長の時点で共青団派の負けだろ
こうなったら、胡さんの後釜たる李克強遼寧省党委書記あたりに頑張っていただきましょう。一応若いし(52だけど)。
もっとも、次のトップが誰でも、日本にいいことがあるかは分かりませんが。

*1:上海閥はその名の通り上海出身者の派閥で、江沢民前総書記系。共青団派中国共産主義青年団中共エリート予備軍)出身者の派閥で、胡錦濤総書記系

*2:太子党(党高級幹部の子弟)系のドン。独自派閥ながら江沢民寄り