そして五人がいなくなる

そして五人がいなくなる 名探偵夢水清志郎事件ノ-ト (講談社青い鳥文庫)

そして五人がいなくなる 名探偵夢水清志郎事件ノ-ト (講談社青い鳥文庫)

以前の記事で第二弾を紹介しましたが、その夢水清志郎がシリーズとして初登場したこの本を紹介いたします。いわゆるジュブナイルにして本格ミステリシリーズの第一弾。
ただ前回、それを予期せずにきっちり紹介してしまったので、今回はあまりやることがありません。
しかしまあ、いつものようにストーリー紹介行きましょう。

四月一日
フランス革命に端を発する習慣のせいで、語り手の岩崎亜衣は家の隣にある古びた洋館に人が越してくるという話を聞いても、なかなか信じようとしなかった。
しかしその日、引越し容赦が多数のダンボールとソファを洋館に運び込むのを見て、気が変わる。同時に、普通は当然あるはずの家具類、いすや机などがまったく運び込まれなかった点が気になってもいた。
彼女は他と協議して、毎度ながらの方法で、新たな隣人を試すことにした。
ちょっとしたサプライズも含めて。

さて、その新たな隣人が、主人公たる夢水清志郎である。
だがこの男、主人公らしさのかけらもない。自信に毒舌、食い意地や推理力はあるが、普通の人が持っている記憶力や常識などは皆無なのだ。
かれがどれほどのものかは、名詞に「名探偵 夢水清志郎」と表記していることからもお分かりいただけるだろう。
そんな彼と亜衣たちは、夏休みに一歩も洋館から出たがらない彼、通称“教授”を、新装開店した巨大アミューズメントパークへ連れて行く。保護者という名目で引っぱりだされた彼は、しかしそのお陰で、夏一番の大事件と遭遇することになってしまった。
なぜか警察上層部に人脈を持ち、捜査に堂々としゃしゃり出る教授。果たして彼の言う「血のように赤い夢」は、いかなる結末を迎えるのか?

とにかくお読みください。まとめられません。
これから先のシリーズものなら、前座と後日譚については飛ばすところなのですが、今回は何しろシリーズの始まり、前座で教授との出会いが待っていますので、どうしても内容を一本にまとめるわけには行きませんで、はい。
そういえば、講談社文庫版の帯には宮部みゆき氏の応援メッセージがありましたので、引用します。

はやみねかおるさんは
子供たちだけのものではありません。